おじさん工房 BBS
APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/05 (Fri) 17:26:35
APB-3を知り合いから譲っていただき使っていたのですが、電源に誤って
13.8Vを供給してしまいFT232HLが煙を出して昇天してしまいました。
USBデバイスとして認識されないため、FT232HLを張り替えました。
その結果、USBデバイスとして認識できるようになり、これで元に戻せるかと
思ったのですが、組立マニュアルの通り進めて「3.USBの設定」で躓きました。
まず、「apb3_ft232h_template.xml」が見つかりませんでした。
譲っていただいた方は、CDを紛失されたとのことで、おじさん工房のホーム
ページで、スタンドアローン実行ファイルの中に同名のファイルがあった
ためこのファイルを使用しました。
FT-Prog の"Scan and Parse"で、FT232HLが認識でき、
Chip Type: "FT232H"
Vendor ID": 0x0403
Product ID: 0x6014
Product Desc": "USB<->Serial Converter"
Serial Number: 空欄
Manufacture Desc: "FTDI"
Location ID: 0x211
EEPROM Type: No EEPROM detected
と表示されました。
Apply Templateで上記の「apb3_ft232h_template.xml」を指定して
Programで書き込むと、Product Descが"APB-3 ver.3 ojisankoubou"に
書き換わり正常に書き込めたように見えます。
一点、Serial Numberが空欄のままなのが気になります。
APB-3の電源を入れ直し、FT232HのUSBドライバをD2XXに再インストールして、
再度FT-Progで確認すると"Scan and Parse"が元の状態に戻ってしまっています。
APB-3のデバッグのFT232H Infoは、
Number of FTDI devices: 1
Device Index = 0
Flags: 2 ,480Mbps ,未使用
Type: 8
ID: 67330068
Location ID: 529
Serial Number:
Description: Single RS232-HS
と表示されています。
FPGAはUSBエラーで確認できませんでした。
この状態では先に進めないので、ここまでの操作を幾度となく繰り返すのですが
まったく変わりません。
デバイスドライバーも最初最新版の2.12.28でダメだったので、2.08,24も試して
見ましたが同じ症状でした。
FT232HL以外にも被害があったのでしょうか。
販売後何年も経っていますが、アドバイスいただけないでしょうか
よろしくお願いいたします。
Re: APB-3のFT232HL修理 - やどさん
2020/06/06 (Sat) 07:21:09
EEPROM(IC11:93LC56B)は交換されましたか?
レギュレータICが壊れていないか心配ですね。
→ IC3:3.3v, IC4:1.2v. IC13:3.3v
//
Re: APB-3のFT232HL修理 - Ojisankoubou
2020/06/06 (Sat) 08:32:47
EEPROM Type: No EEPROM detected
となっているので EEPROM が壊れているようです。
レギュレーター IC 等は 13.8V でも大丈夫だと思いますが、出力電圧が正常か確認してください。
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/06 (Sat) 21:24:56
ojisannkoubouさん、やどさん、アドバイスありがとうございます。
レギュレーターICはそれぞれ正常の出力電圧になっていたので
大丈夫だと思います。
EEPROMはFT232と別ICなんですね。
同じICを探して交換してみます。
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/06 (Sat) 21:49:47
基板を確認してみました。
IC11は「2PCE」と表示されている6pinのICでしょうか。
マルツで確認すると
「EEPROM 2K SPI 2MHZ SOT23-6【93LC56BT-E/OT】」
と言うのが6pinで見つかりましたがこのICでいいのでしょうか。
CD-ROMを紛失で回路図も無いため手探り状態です。
よろしくお願いいたします。
Re: APB-3のFT232HL修理 - やどさん
2020/06/07 (Sun) 10:34:35
度々失礼します。
EEPROMはご確認された通りで合っていると思います。 → Microchipの 93LC56BT-I/OT(SOT23-6) 6ピンの小さいICです
>回路図も無いため手探り状態・・
トラ技 2012年11月号(P.153~)からAPB-3の連載記事が始まります。11月号には基板外観や回路図が公開されています。
図書館で記事をコピーするのが早いと思います。
//
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/14 (Sun) 00:27:50
EEPROMを取り寄せ、さっそく交換しました。
3.USBの設定
[FT232HのEEPROM書き込み]
[FT232H USBドライバ再インストール]
[USB設定と接続の確認]
まで問題なく進みました。
これで大丈夫かなと思ったのですが、次でまた止まってしまいました。
4.FPGAコンフィグ
⑦APB-3基板上の D3 が点滅することを確認します。
の後に、FPGAエラーとなってしまいます。
これはFPGAも壊れたと言うことでしょうか。
だとするとこれ以上は修理できないのかな。
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/14 (Sun) 00:55:44
過去のBBS書き込みを見て、ログを確認しましたのでアップします。
>-------------------
2020/06/14 0:50:05
version = 20140701
96 dpi
CurDir=C:\APB-3
Path=C:\APB-3\APB-3_20140703.exe
ConfigPath=C:\APB-3\APB-3_20140703.bit
Apb3.CloseConnection:
Apb3.Ft232h.FtClose: Connection closed
Apb3.Ft232h.FtOpen: DeviceIndex=0 LocationID=529 Description=APB-3 ver.3 Ojisankoubou
DriverVersion=00020824 LibraryVersion=00030207
Fpga.FpgaConfig
C:\Users\mizuya\Desktop\apb_3_top.bit size=340995
S.S.MAP configured 実行時間= 25.0msec
Apb3.Ft232h.FtClose: Connection closed
Apb3.Ft232h.FtOpen: DeviceIndex=0 LocationID=529 Description=APB-3 ver.3 Ojisankoubou
DriverVersion=00020824 LibraryVersion=00030207
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (16)
FPGA version=00000000000000000000000000000000
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
Apb3.Ft232h.FtRead: ERROR ftStatus=FT_OK BytesRead=0 (2)
IoDelayCal: dlytbl=FFFFFFFF, dly = 00
CAL ERROR: 遅延 OK の範囲が 2 以下
>----------------------
Re: APB-3のFT232HL修理 - Ojisankoubou
2020/06/16 (Tue) 14:11:51
ログを見ると Config は成功しているようですが、D3 は点滅しているのでしょうか?
点滅しているのなら FPGA は大丈夫です。
FPGA との通信ができていないようなので、新しく取り付けた FT232H の半田付けを確認してください。 特に 29 ~ 33 pin があやしいのではないかと思われます。
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/16 (Tue) 16:43:05
> ログを見ると Config は成功しているようですが、D3 は点滅している
> のでしょうか?
> 点滅しているのなら FPGA は大丈夫です。
> FPGA との通信ができていないようなので、新しく取り付けた
> FT232H の半田付けを確認してください。
> 特に 29 ~ 33 pin があやしいのではないかと思われます。
Ojisankoubou様
D3は点滅しています。
EEPROMが見た目に問題がなかったのに損傷していたので、FPGAにも高電圧が掛かったのではないかと心配していました。FPGAが損傷していなければとっても嬉しいです。
FT232Hの 29 - 33 pin当たりをもう一度ハンダし直してみます。
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/16 (Tue) 19:41:25
ojisankoubou様
やどさん様
FT232Hを再度ハンダ付けし直したのですが、結果は同じエラー。
FT232のドライバーを古いのや新しいのに変えても変わらず。
BBSの過去ログを検索してみると、「EEPROMの書き換えからやり直し
たらうまくできた」との書き込みがあったので、マニュアル通り
最初からやり直したところ、FPGAコンフィグがうまくいき、その先も
すんなり進み、APB-3が復活しました。
EEPROMの書き込みが正しく出来ていなかったのが原因のようでした。
いろいろとアドバイスありがとうございました。
ただ、ネットワークアナライザでの信号入出力テストの結果ですが、
添付ファイルの通り、ハイインピーダンス・50オームともに-10dB
よりだいぶ下になっていますが大丈夫でしょうか。
損傷がAD9707に影響していなければいいんだけど。
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/17 (Wed) 23:17:05
レベルが25MHzあたりから下がっているのは、過大入力対策としてDCカット用のコンデンサを追加しているためのようでした。
これで問題無いようなので、安心して使用できます。
いろいろとありがとうございました。
Re: APB-3のFT232HL修理 - やどさん
2020/06/18 (Thu) 21:56:22
こんにちは!
・APB-3復活、素晴らしいです。
FT232HLのVCCDが繋がるEEPROMが壊れていたという事は、I/O経由でつながるFPGAも壊れたのかと心配していました。
過去ログからEEPROMの書換え問題だったとの事、先人達のノウハウが蓄積されたおじさん工房のBBSも頼もしいですね!
・ネットワークアナライザでの信号入出力テストのグラフの件、
こちらでも確認してみたのですが、、
なんと、DACが壊れている結果っが出てしまいまして、アップできませんでした。(画像添付)
スペアナ機能ばかり使っていて気が付きませんでした。
→ Outputには設定した周波数のSin波形が観測できるものの 凄くノイジーでした。(;;)
QFNのICは半田付けが難しそうですが、元気が出てきたら修理したいと思います。
//
Re: APB-3のFT232HL修理 - mizuya
2020/06/20 (Sat) 18:26:25
やどさん様
> こちらでも確認してみたのですが、、
> なんと、DACが壊れている結果っが出てしまいまして、アップできませんでした。(画像添付)
> スペアナ機能ばかり使っていて気が付きませんでした。
> → Outputには設定した周波数のSin波形が観測できるものの 凄くノイジーでした。(;;)
> QFNのICは半田付けが難しそうですが、元気が出てきたら修理したいと思います。
私は、EEPROMを発注する時に万が一のために AD9707 も一緒に注文しましたが、
このサイズのQFNの半田付けはやりたく無いですね。
Re: APB-3のFT232HL修理 - やどさん
2020/06/20 (Sat) 20:24:35
mizuyaさん こんにちは!
>このサイズのQFNの半田付けはやりたく無いですね
ホントそうですね。。
以前、キットの組立てで 同じQFNパッケージのCODEC-ICを手ハンダした事があるのですが、、
先ずは外せるか心配です。。
APB-3の「保護ダイオード追加」「DCカット」という先人の教えにちゃんと従っておけば良かった。。
後悔先に立たずです。。
あっ、壊れたのはDAC-ICの出力バッファと思われるので、出力BNC側への保護ダイオード追加も。
//
Re: APB-3のFT232HL修理 - やどさん
2020/09/06 (Sun) 11:53:14
壊れたDACようやく交換できました。
いやいや、、今年は長梅雨だったり、酷暑だったりで、3か月もかかった!? (汗;;
●DAC(AD9707)交換
1)半田コテを400℃にして低温半田で外そうと試みましたが外れず。(汗;;
2)ヒートガンを350℃くらいに設定して1分くらいで結構簡単に外れました!
画像1(大陸から3000円くらいで購入したヒートガン)
3)DAC/QFN32ピンの手ハンダが心配でしたが、なんとか動きました!!
画像2 交換後のネットワークアナライザ測定と信号発生(1MHz0dB)出力波形
交換前に比べて(06/18 (Thu) 21:56投稿)改善!!
●APB-3スタンドアロン組み立てマニュアル
1-8.特性改善など(オプション)p.23,24に従って改良しました。
画像3
① ±48kHz のスプリアス対策
② 高電圧や直流を加えるとスペアナ入力バッファICが壊れる対策
念のため、下記も追加
③ ADC入力に保護ダイオード(BAT54S)追加
④ OPAMP入力に保護ダイオード(BAT54S)追加
⑤ DAC出力に保護ダイオード(BAT54S)追加
APB3 CQ出版の販売終了したのに気が付きました!
大陸の安いスペアナも出てきたので売れなくなったのでしょうか。。
→今更のAPB3改良なので、自己満でしかありませんがアップしておきます。